京都の日々々記

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京都・四条通の歩道拡幅工事がもうすぐ完成します

以前にもこのサイトで取り上げた、京都市中心部・四条通の歩道拡幅工事が最終段階へ進んできているので、最近の状況をレポートしたいと思います。また、道路の渋滞対策に投入された「秘密兵器」も紹介します。

 

四条通の歩道拡幅工事とは

京都市で最大の繁華街である四条通において、車道を片道一車線に狭め、その分歩道を2倍程度に拡げるという工事が行われています。この工事の詳細については、以前記事にしていますのでこちらをごらんください。

sunstar78.hatenablog.com

また、京都市がアナウンスしている工事の詳細はこちらです。車道が減少したことによって風当たりが強まっていることを受けてか、専用のウェブサイトができていました。

四条通整備事業情報サイト|人と公共交通優先の「歩くまち・京都」を目指して

 

新しくきれいになった歩道

長く続いている工事の間、車道も歩道もひとまず無機質なアスファルトで舗装され、あちこちにコーンや工事のための機械が置かれており雑然とした状態でした。
ですが工事も佳境に差し掛かり、少しづつ工事完成後の四条通の姿が見えてきています。
歩道もはこんな感じ。落ち着いた色のブロックが敷かれ、シックな感じになりました。f:id:sunstar78:20150927151712j:plain
 

駐停車禁止になった車道

片道一車線になった車道は、全面的に駐停車禁止となり、一時的な駐車だけでなく信号待ちや渋滞以外での停車も禁止されることになります。これまでの四条通は片道二車線とはいえ、歩道側の一車線はタクシーや荷捌きの車両などでふさがれ、実質片道一車線といった状況でした。
これらタクシーや荷捌き車両のために、専用のタクシー乗り場や荷捌き用スペース(沿道アクセススペース)が設定されます。
今後はタクシーは新しく設定されるタクシー乗り場で、また荷捌き車両も荷捌き用スペースを利用することが求められます。
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渋滞の増加と秘密兵器「移動式運賃箱」

車道が片道一車線になった結果、やはり渋滞が増加しています。
一番の原因としては、今回の工事で歩道が道路にせり出した「テラス型バス停」が設置され、バスの乗り降り中は一般車両が追い抜けなくなったことが考えられます。公共交通優先のなかなか大胆な施作だと個人的には思います。

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そして、そんな「バス待ち渋滞」を少しでも解消するため、このような秘密兵器が登場しました。

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これが何かわかるでしょうか?なんと、移動式の運賃箱なんです!
京都市バスは、停留所にバスが1台だけ停まるときは、乗り降りを一度に行います。一方、停留所にすでにバスが停まっているときは、後から来たバスはすでに停まって乗り降りをしているバスの後ろでまず乗客を降ろすことをします。乗り降りを同時に行うと時間が多くかかるため、まず降ろす部分だけを先にやってしまうのですね。そして、前方のバスが発進したあと前へ進み、新たな乗客を乗せるという手順です。
 
この移動式の運賃箱は、このようなバスが混雑しているときに、後ろのバスから降りる乗客を車内の運賃箱で精算せずにとりあえず全員車外へ降ろし(!)、この運賃箱で精算しようというものです。移動式運賃箱の製作には880万円、年間の運用に1,100万円かかっており、観光シーズンなどの日中混雑時に使用されることになっています。
 
そこまでするか!?という思いと、これでどれくらいの混雑が緩和されるのか、やや疑問なところもあります。正直費用に見合っていないような……。
とにかく、少しでも渋滞をマシにしてくれることを祈りましょう!

まとめ

四条通の工事は、2015年10月には一部工事を除いてひとまず完了する予定です。
紅葉の季節には、新しい四条通の姿がお披露目されることになりますね。この時期は観光客が多く、一年でももっとも交通渋滞が激しくなる時期です。広くなった歩道はこの時期に効果をあげることになると思いますが、一方でこの時期に狭くなった車道で乗り切れるのかが、今回の工事の成功か失敗かを分ける指標になるかもしれません。
工事が完了したら、もう一度この話題を取り上げたいと思います!