JR西日本資料より
近年京都水族館や京都鉄道博物館がオープンしてかつてないにぎわいをみせているのが、京都駅から少し離れたところにある緑豊かな梅小路公園です。
そんな梅小路公園のすぐ近くに、新しくJRの梅小路駅が設置されることになりました。どのような駅になるのか、梅小路公園へのアクセスは改善されるのか、見ていきましょう。
梅小路公園とは
梅小路公園は、京都駅からバスで10分、徒歩20分のところにあるスポットです。
もともとは芝生が広がって小さな森があり、昔京都市内を走っていた市電が保存してある、ちょっとしたピクニックができる公園といった位置づけであり、近くに住む人や京都市民は訪れることはあっても、決して観光スポットといえる場所ではありませんでした。
様子が変わってきたのは、2007年に京都出身のバンド・くるりが、梅小路公園を会場として音楽フェスティバル「京都音楽博覧会」を開くようになってからでした。当時の梅小路公園のイメージからすると、「あんなところで音楽フェスをやるのか!」という驚きがありました。
その後2012年には国内最大の内陸型水族館である京都水族館が、2016年には梅小路蒸気機関車館を発展させた同じく国内最大の鉄道博物館である京都鉄道博物館がオープンし、観光スポット化に拍車がかかっています。
梅小路公園横にできる、JRの新駅「梅小路京都西駅」
JR西日本資料より
すっかり観光地になってきた梅小路公園ですが、アクセスの面では課題がありました。
京都駅から比較的近いとはいえ、歩くと20分程度はかかります。歩けないことはありませんが、暑い夏などには避けたい距離です。また、現在は京都駅から梅小路公園を結ぶ京都市バスの直通バスもありますが、これを利用しても10分程度はかかります。このように、今のところ公共交通機関での交通アクセスはあまりいいとはいえない状況です。
この問題を一気に解決する手段として考えられたのが、JR「梅小路京都西駅」の設置でした。
梅小路公園はJRの東海道本線と山陰本線が交わる鉄道の要衝にあり、もともとはJR貨物の梅小路駅が設置されていました。梅小路駅の廃止、移転にともない、貨物駅だった場所を造り変えてできた施設です。そのため、公園の真横には今もJRの山陰本線が通っています。
山陰本線(嵯峨野線)の京都駅と丹波口駅の中間に新たに梅小路駅が設置されることで、これまでやや不便であった京都駅と梅小路公園間の移動がとても便利になり、梅小路公園のさらなる観光スポット化が見込まれます。
梅小路京都西駅の概要
そんな梅小路京都西駅はどんな駅になるのでしょうか。
JR西日本の資料によると、梅小路京都西駅は、前述のとおり山陰本線の京都駅と丹波口駅の中間に設置されます。
現在山陰本線(嵯峨野線)が七条通をオーバーパスしている辺りに駅が建設され、複線の線路を挟む形で相対式のプラットホームを持つ駅になります。
駅の位置でいうと、ちょうどこのストリートビューのあたりでしょうか。
京都駅の隣の駅ということや、近隣に複数の観光スポットがあることから、駅のデザインも京友禅や工芸品の模様を引用した「京都らしい」ものになるようです。
一方で京都駅は、いわゆる「京都らしい」からはかけ離れた近未来的なデザインなのが面白いですね。
梅小路京都西駅が完成すれば、新幹線や在来線で京都駅まで来た人が、そのまま京都駅で山陰本線(嵯峨野線)に乗り換えて一駅で梅小路公園へ到着できるようになります。非常に便利ですね。
梅小路京都西駅の開業は、2019年春に予定されています。
まとめ
以上、2019年春に開業が予定されている「JR梅小路京都西駅」についての紹介でした。
梅小路公園はこれまで電車では行きにくかった場所でしたが、梅小路京都西駅ができることで利便性が高まり、より多くの人が訪れる場所になることでしょう。
これからの梅小路公園がどのように変わっていくのか、注目していきたいと思います。
(追記)駅名が正式に発表されたため、記事内に反映しました。