京都の日々々記

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京都市バスの便利な使い方や、お得なチケットをまとめてみました

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最近は観光シーズン以外でも多くの人で混雑している京都市内。道路は自動車であふれ、あちこちで渋滞が起こります。それだけに自動車ではなく、バスや地下鉄などの交通機関をうまく利用し、効率よく目的地を周りたいですね。

そこで、京都で生活するのにはもちろんのこと、京都観光でも大いにお世話になる、京都のバスについてまとめたいと思います。実は京都市内をくまなく移動できる、とても便利な交通手段なのです。

(追記)2018年4月、一日乗車券のリニューアルに伴い、一部内容を更新しました。

 

京都のバスの基本

Bus

 

 

まずは、京都市内を走るバスの基本的なことについて書いていきます。

京都市を走る3社のバス

はじめに、京都市を走る3社のバスについてです。京都市を走る主なバスは、ほとんどが次の3社によって運行されています。

このうち、京都市内を走るバスの大半を占めるのが京都市営バス(市バス)です。

中心部から外れた部分については、一部を京都市内の北部(嵐山、大原、鞍馬、貴船など)を京都バスが、東部(山科、醍醐、大津市など)・南部(伏見、宇治市など)を京阪バスが運行しています。京都で生活する場合、観光する場合ともに、場所にもよりますが主に市バスを利用することが多いと思います。

※3社と書いていますが、京都市営バス京都市交通局が運行しているので、厳密には「社」ではありません。

※まぎらわしいですが、京都バスは京都市とは関係のない民営のバスです。

京都のバスの乗り方

地域や会社によっていろいろな乗り方がある路線バス。知らない土地で利用すると、乗り方が分からず混乱してしまうこともあります。

そんなバスの乗り方ですが、京都市内や京都市周辺を走る3社の路線バスは「後乗り前降り」、料金は後払い方式に統一されています。

 

流れとしては以下の手順です。

  1. 後ろのドアから乗る(この際、バスによってはICカードをタッチするか整理券を取る
  2. 目的地へ向かって移動
  3. 次のバス停が降りたいバス停になったら(アナウンスされます)、バス内のボタンを押して運転手さんに知らせる。
  4. 前のドアの手前にある料金箱横にICカードをタッチするか、料金と整理券を料金箱に入れる
  5. 前のドアから降りる

 

また、バスが停留所に止まるとき、停留所にやってきたバスの前に別のバスがいる場合、停留所の少し手前に止まって前のドアだけを開け、バスから降車客を降ろすことがあります。

まるで停留所で待っている人を乗せずに出発してしまうように感じられますが、少し待てば後ろのバスは停留所の位置まで進み、後ろのドア(乗車口)を開けてくれます。混雑時などは少し焦りますが、バスをスムーズに運行するためにとられている手法なので、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

バス料金

続いて京都のバス料金と支払い方についてです。

京都市バスは、市内中心部の運賃を均一(大人230円、子供120円)に設定しており、市内中心部を走るバスではどこからどこまで乗っても同じ運賃です。

一方で、市内中心部の均一区間を外れた停留所を通る「調整系統」のバス(白地に黒文字の行先表示のバス)を利用する際は、運賃が乗車距離に応じて変わります。市内中心部では均一運賃でも、中心部から外れる際は運賃が上がったり、全区間で中心部以外を走る場合は全区間で運賃が変動します。

この運賃が変動するバスに乗る際は、現金で支払う場合はバスに乗るときに整理券を受け取って降りるときに指定の運賃を支払い、ICカードで支払う場合はICカードをタッチして乗車した停留所を記録する必要があります。

京都市バス以外のバスに関しても基本的にこのシステムに基づいています。

ただしこれ以外に、市バス(京都バスも含む)から市バスに一定時間内に乗り継いだときや、地下鉄と市バスを乗り継いだときなどは、乗継割引が適用される場合があります。(後述)

運賃の支払い方と両替

支払いについては、バスを降りるときに、現金で支払う場合は運賃箱へお金を投入します。このとき、運賃以上のお金を入れても自動でお釣りが帰ってくることはありません。必ず運賃ぴったりのお金を用意しましょう。

小銭が揃わない場合、運賃箱に料金を入れる前に両替をしておく必要があります。両替機は運転手さんの横、運賃箱のすぐ隣にあります。

注意点として、お札は1,000円札しか両替できません。1,000円札以外のお札は運転手さんに両替してもらうことになりますが、必ずお釣りがあるわけではないので要注意です。バスに乗る前に小銭や1,000円札を持っておくほうがいいでしょう。

 

同じく、ICカードで支払う場合は、ICカードをタッチ、プリペイドカードカードで支払う場合は、カード挿入口へカードを挿入します。

また、後述する「市バス・京都バス一日乗車券カード」などのお得な乗車券を使う場合については、初めて乗車券を使う場合のみカード挿入口へ乗車券を挿入してカードに日付を印字し、2回目以降はそのカードの日付を運転手さんに提示して利用します。

その他、どうやって支払えばいいかわからない場合は、運転手さんに確認するとよいでしょう。

均一区間と路線図

京都市バスの運行区間のうち、多くの区間が市内中心部の均一区間に設定されています。均一区間外になっているのは、郊外の住宅地のような場所や町外れの観光スポットといった場所がほとんどです。

最近、これまで均一区間外であった嵐山が均一区間に指定されたため、京都市内を観光する際に均一区間外に出ることは少なくなり、あまり意識する必要が少なくなりました。

ですが、高雄、桂・洛西、岩倉・修学院、大原、鞍馬・貴船などは依然として均一区間です。これらの場所へ行くときは、バスにのる際に整理券を取ったり、ICカードをタッチするなどが必要ですので注意しましよう。

 

京都のバス路線は多岐に及んでおり、非常に複雑です。もっとも、最近はGoogle Mapや各種乗り換え案内があるので、通常利用する分にはこれらアプリやツールを利用すれば十分でしょう。

より詳しく京都のバス路線を把握するには、京都市交通局が公開している路線図が便利です。これがあれば、京都市バス以外も含めたひととおり京都のバス路線について把握することができます。PDFファイルで配布されていますので、外出中にスマートフォンなどから必要に応じて確認するといいかもしれません。

京都市交通局:市バス路線図

 

京都市バスの種類

Bus Information

京都のバスのうち大多数を占める市バスの運行形態には、大きく分けて3つの種類があります。理解しておくと、バスを利用するとき便利なので、頭の片隅においておきましょう。

循環系統 

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循環系統は、市バスのうち系統番号がオレンジ地に白文字で表示されているバスです。基本的に200番代の系統番号を持っています。

循環というとおり、環状線の要領で各路線をぐるぐると周回している系統です。バスの本数も多く、走る路線も市内中心部が多いため、なにかと利用することが多い系統だと思います。すべて均一区間内を走るため、料金は一律230円(子供は120円)です。

余談ですがこの循環系統は、当時とは変わっている部分も多いものの、昔京都市内を走っていた京都市電(路面電車)の路線を継承して設定されています。

均一系統

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均一系統は市バスのうち系統番号が青地に白文字で表示され、基本的に1ケタ~2ケタの系統番号を持っています。

循環系統とは異なり、特定の路線の始点と終点を行ったり来たりする系統です。バスの本数は循環系統と同じくらい~循環系統よりも少ないことが多く、市内の特定の場所と場所を結ぶ一般的な路線です。こちらもすべて均一区間内を走るため、料金は一律230円(子供は120円)です。

調整系統

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調整系統は市バスのうち系統番号が白地に黒文字で表示され、同じく1ケタ~2ケタの系統番号を持っています。走っている場所が市内中心部から外れることが多いため、市バス以外のバスもこの調整系統と同じシステムであることが多いです。

特定の路線の始点と終点を行ったり来たりする系統ですが、均一系統とくらべて市内中心部と郊外を結ぶことが多く、バスの本数も少ないことがほとんどです。この調整系統に限っては料金の均一区間外を走るため、均一区間外では距離に比例して運賃が上がることになります。

調整系統に乗るときの注意点として、バスにのる際に整理券を受け取るか、ICカードで支払う場合はICカードをタッチしておく必要があります。

その他

京都巴士

市バスの運行形態は上記の3種類が基本ですが、これら以外にも特別なバスが運行されています。

一部土日を中心に観光向けの快速バス(100番台)が設定されていたり、中心部の繁華街を循環する100円バスや、夜にその繁華街である河原町祇園から京都駅に行く「よるばす」などがあります。

 

バスのお得な活用方法

Kyoto

 

 

京都を走るバスでは、現金やICカード、回数券や各種プリペイドカードなどが利用できます。

もはや常識になった交通系ICカードであるPiTaPaICOCASUICAなども、2014年末にようやく使用できるようになりました。ICカードでの支払いにはお得な乗継割引が設定されていますので、小銭を用意しなくていいという点からも、京都でバスを利用する際は基本的にICカードの利用をオススメします。

なお、現在ではJRや大手私鉄だけでなく、嵐電叡山電車なども含め、京都市内のほぼすべての交通機関ICカードが利用できます。

 

一方で観光などで一日に何度もバスを利用する場合には、よりお得な乗車券も用意されています。この中からおすすめなものも紹介しておきたいと思います。

お得な乗車券については、それぞれの事業者から利用できる交通機関や施設の優待などが異なるいろいろな乗車券が発売されています。中には季節限定で発売されているものもあるので、観光のプランが決まっている方は、観光案内所や切符売り場で行き先や利用方法に応じた乗車券を訪ねてみるのも良いかもしれません。

ICカードで支払うだけで使える「乗継割引」

まずは、ICカードで支払うだけで自動で適用される「乗継割引」について説明します。

乗継割引には、各種ICカードまたはトラフィカ京カード(市バス・地下鉄専用の磁気カード)で乗り継ぎを含む支払を行った場合に適用される割引で、「市バスと市バス間の乗継割引」と「市バスと地下鉄間の乗継割引」の2種類があります。市バス以外には京都バスも割引の対象となります。

市バスと市バス間の乗継割引は、市バスから市バスへと乗り継ぎ、1回目の支払いから2回目の支払いまでの時間が90分以内の場合、運賃が90円割り引かれるというシステムです。

市バスと地下鉄間の乗継割引は、市バスと地下鉄を決められた乗継停留所でその日に乗り換えた場合、運賃が60円割り引かれるというシステムです。

なお、2回目の乗車には乗継割引が適用されますが、3回目の乗車は1回目の乗車と同じ扱いになり割引の対象になりません。(偶数回目の乗車は対象になります。)

お得な乗車券、どれを選ぶ?

いろいろな種類があるお得な乗車券ですが、ここではおすすめの2種類を紹介します。

 

大本命「市バス・京都バス一日乗車券カード」

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京都でバスを利用する際に外せないのが、この「バス一日券」です。京都でバスを使うメリットは、一日600円で市内のほとんどの場所に行けてしまうという、この乗車券にあるといってもいいでしょう。

単に「一日乗車券」と呼ばれることも多いバス一日券は、市バスと京都バスの均一料金区間内を一日自由に乗り降りできるというものです。乗車券に記載のあるエリア内であれば自由に利用でき、京都市内の主要な観光地・繁華街などにこれ一枚でアクセスできます。

 

驚くべきことに、この一日乗車券はわずか600円で入手できます。市バスの均一区間の運賃は230円なので、その日に3回乗ると元が取れるという計算です。

他の乗車券と比べてもやけに安く設定されている一日乗車券。均一区間外である大原や鞍馬に行くことが決まっているなどの場合を除いて、またどの乗車券を買えばいいか悩んだときには、まずこのバス一日券を購入すると良いと思います。一日乗車券は、各バス内の運転手さんから、あるいは市バス・地下鉄の案内所、地下鉄のきっぷ売り場などで購入できます。

 

使い方も簡単で、初めて乗車券を利用するときは、運賃箱の手前にあるカード読取機に挿入し、乗車券の裏側に日付を印字します。2回目以降については、その印字された面を運転手さんに見せることで利用可能です。

また、このカードを見せることで、一部の観光スポット(「弥栄会館ギオンコーナー」「京都水族館」「よしもと祇園花月」「小倉百人一首殿堂時雨殿」「東映太秦映画村」「京都鉄道博物館」)での割引も受けられます。

 

このバス一日券、従来は「市バス・京都バス一日乗車券カード」として発売されていた1日乗り放題のお得な乗車券でした。2018年よりリニューアルされ、従来より100円値上げされたものの、そのお得さは依然変わっていません。

 

バスも地下鉄も使いたい!「地下鉄・バス一日券

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バス一日券よりも少し高いものの、実はおすすめできるのが「地下鉄・バス一日券」です。

値段はバス一日券より高額な、大人900円、子供450円です。(連続した二日間利用できる二日券は大人1,700円、子供850円。)しかし、市バス(全線)・京都バス(一部の路線を除く)・京阪バス(一部の路線を除く)に加え、京都市営地下鉄が乗り放題になります。

 

地下鉄・バス一日券のメリットは、バス一日券では利用できない大原や高尾、貴船・鞍馬などの郊外を走る均一区間外の区間でも利用できることに加え、何といっても地下鉄が乗り放題になるのが大きなポイントです。

観光シーズンになれば、あちこちで渋滞が発生し、バスでは時間どおりに移動するのが難しくなります。こんな場合でも地下鉄は常に定時運行されているため、行けるところまでは地下鉄を使い、そこからバスを利用するという方法が利用できます

必要なときだけ通常運賃で地下鉄を使うという手もあるのですが、京都の地下鉄は非常に値段が高く(初乗り運賃210円)、バス一日券との差額は1往復で(利用する区間によっては片道で)元が取れてしまいます。

 

さらに、多くの観光施設の入場料などが割引になるという特典があるため、観光を目的としてそれなりに広く京都を移動する場合は、こちらの方が断然有利になります。

 

地下鉄・バス一日券には特設サイトが用意されていますので、詳しくはこちらをご覧ください。

京都市交通局|地下鉄・バス一日券(二日券)

 

その他のお得な乗車券

特定の目的地があったり京都以外にも立ち寄る場合は、京阪や阪急などと組み合わさったより便利な乗車券もあります。こちらなどを参照してみてください。

京都市交通局:フリーチケット(一日乗車券など)

 

まとめ

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京都でのバスの利用方法について、内容をまとめてみます。

乗り方のポイント

京都でバスに乗るときに、これだけは覚えておきたいポイントです。

  • 京都のバスは「後乗り前降り」で、降りるときに料金を支払う。
  • 停留所の手間でバスが止まって降車客を降ろしていても、焦らずもう少し待つ。
  • 多くのバスの運賃は大人230円、子供120円均一。
  • 郊外を走る系統番号が白色の市バスや、市バス以外のバスは運賃が距離で変わるので、乗るときに整理券を取るか、ICカードをタッチする必要がある。

 

京都のバスをお得に利用できる乗り方についてのまとめです。

  • 1日に市バス・京都バスに2回以下だけ乗車する場合:ICカードや現金、プリペイドカードで支払う。ICカードなら乗継割引が使えるのでオススメ。
  • 1日に市バス・京都バスに3回以上乗車する場合:3回乗れば元が取れる「市バス・京都バス一日乗車券カード」がオススメ。
  • 観光で複数の寺社などをまわり、市バス・京都バス・市営地下鉄に3回以上乗車する場合:「京都観光一日・二日乗車券」を検討してみましょう。

 

京都の交通に関する便利なサイト

京都市内でどのバスがどの路線を走っているか(路線図)や、電車の駅・バスの停留所の時刻表などを見たいときは、以下のサイトが便利です。交通機関の運営元に関係なく、すべての交通期間の情報が一元的に集められています。

arukumachikyoto.jp

 

また、京都市内の市バスバス停に表示されているバスの接近表示をスマートフォンから見られる、ポケロケスマートフォンというサービスも運営されています。

ポケロケスマートフォン

 

同じく、地下鉄の時刻表はこちらから確認できます。

www2.city.kyoto.lg.jp

 

その他、京都市バス・地下鉄に関する情報全般は、京都市交通局のサイトが詳しいです。

京都市交通局:トップページ

 

最後に

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以上、京都を観光するのにも、生活するのにもかかせない、京都のバスについてまとめました。

冒頭にも触れましたが、特に混雑時期の京都の観光には、自家用車ではなくバスや電車など公共交通機関の利用をおすすめします。自動車では駐車場が見つからなかったり、道路の大渋滞で数時間身動きがとれなくなることもありますが、バスならいざというときは降りて歩くなど小回りがききますからね。

京都の観光や京都での生活に役立てば嬉しいです。足りない情報や変更になった情報、新たな動きなどについては、随時更新していきたいと思います。

ぜひこの記事を参考に、京都の便利なバスを利用してみてください!