表題のとおり、京都市営地下鉄の金曜日の終電が、2015年10月2日から30分延長されることになりました。
特に大阪から帰ってくる方にとっては便利になりそうです。このニュースとともに、この機会に京都市営地下鉄の乗客数を増やす取り組みについてまとめてみました。
京都市営地下鉄とは
京都市営地下鉄は、京都市交通局が運営する京都市の地下鉄です。京都市を南北に走る烏丸線と、東西に走る東西線の2路線があります。もともと京都市内にはたくさんの路面電車が走っていましたが、モータリゼーションの進展によりすべて撤去され、新たに地下鉄が建設されました。
京都市内では地下鉄工事の際地下に歴史的な埋蔵物がないか調査をしないといけないことなどから地下鉄の建設費がかさみ、また乗客数も伸び悩んだことから、万年赤字の状態が続いています。おかげで、初乗り運賃が日本一高い地下鉄として知られています。あまり名誉でない称号ですね。
乗客数を増やす取り組み
この状況を改善するために、最近は地下鉄主要駅での駅ナカ開発によって京都初のクリスピークリームドーナツや、成城石井など各種商業施設を誘致したり、太秦萌をはじめとするイメージキャラクターを設定したりなど、乗客数を増やす努力が行なわれています。
特に、イメージキャラクターについてはポスターだけでなく以下のような動画まで製作され、一部で話題になりました(笑)。
これまでの終電
そんなわけで、今回の終電延長も、利便性を高めることで乗客数を増やそうという取り組みの一環だと思われます。
もともと京都市営地下鉄は他の鉄道と比べて終電が早めに設定されており、乗客数が伸び悩む原因となっていました。そこで2010年3月に終電が延長され、二つの路線が交差する烏丸御池駅において、24時過ぎに各方面行きの終電車が出発するという通称「シンデレラクロス」が設定されています。
地下鉄の特定の電車にこういった名前をつけるというのは、結構珍しい取り組みではないでしょうか。
いずれにしても、このシンデレラクロスの設定により、全ての曜日においてそれ以前よりも終電が少し延長されました。
今回の終電延長でどうなる?
今回の金曜日の終電延長は、シンデレラクロスに続く運転時間延長の取り組みです。花金であり終電の需要が高い金曜日のみですが終電が30分延長されるということになります。京都新聞の記事によると、最終の電車の時間が以下のとおり変わるようです。
それにしても普段はJR大阪駅を午後11時に出ないといけないというのは、終電としてはかなり早い印象ですね……。今回の取り組みによって、この部分が改善されることになります。
ただし、終電が延長されるのは一週間のうち金曜日だけのため、どれくらいの人が利用するのかは未知数な部分があります。同じように金曜日だけ終電を延長する取り組みが仙台市と名古屋市の地下鉄で行われましたが、上記の記事によると利用者が少なく採算ラインには乗っていないようです。京都市でも金曜日の終電延長が利用されるようになるには、周知徹底が必要そうです。この取り組みはひとまず3年間を目処に継続され、その結果を今後に生かしていくことになるようです。
その周知徹底をはかるため、前述のシンデレラクロスにならい、またもや30分延長される最終電車に相性がつけられるそうです(笑)。こちらの交通局のホームページに募集要項が記載されていますので、いいアイデアを思いついた方はぜひ応募してみてください!
まとめ
そんなわけで、10月2日から開始される京都市営地下鉄と金曜日の終電の延長についてでした。
金曜日の夜に大阪方面から京都市内へ帰って地下鉄に乗り継ぐ方は、これまでより40分ほど長く遊べ(または仕事ができ)そうです。私も機会があれば利用してみたいと思います。
最後にもう一度、終電が伸びるのはあくまで金曜日だけです。他の曜日はこれまでと終電の時間は変わらないので、利用してみようお考えの方はご注意ください。