写真共有サービスFlickr(フリッカー)に関する記事の続きです。
Google Photos(Googleフォト)の登場
写真共有サービスとしては、Flickr以外にも多くのサービスが提供されています。なかでも最近公開されたGoogleの写真共有サービス「Google Photos(Googleフォト)」が話題になりました。
そこで、写真のバックアップという用途から考えたときの、FlickrとGoogle Photosの違いを見ていきたいと思います。
Introducing the new Google Photos - YouTube
Google Photosの特徴:保存容量に制限なし!
Google Photosは、16メガピクセル以下の写真に限定されているものの、写真の総容量は制限なし(!)というサービスです。 保存できる容量に制限がないというのは単純にスゴイですね。ただ容量無制限に保存できる解像度には制限があるため(解像度の制限なしの写真は15GBまで無料、以降有料で容量追加可能)、一眼レフカメラで撮影した写真は自動でリサイズ・圧縮されてしまいます。
スマートフォンで撮影した写真であれば、現行ほぼすべてのスマートフォンが16メガピクセル以下のカメラしか搭載していません。(例えばiPhone6は800万画素です。)なので、スマートフォンで撮影した写真や一部のコンパクトデジタルカメラであれば、そのままの画質で無制限に保存することができます。
Flickrの特徴:写真の解像度に制限なし!
Flickrは容量に制限はあるものの、無料での最大容量はなんと1TB!。まず使い切れません(笑)。容量に制限のないGoogle Photosですが、Flickrも1TB容量があると考えると、この点については両者あまり気にしなくてもいいですね。Google Photosに勝る点として、Flickrは解像度が限定されていないため、一眼レフカメラで撮影したそのままの写真を保存することができます。
ただ、一眼レフカメラで撮影したRawデータについてはFlickrにアップロードすることができません。これができればバックアップとしては完璧なのですが、今の所対応する予定はないようです。
まとめ:一眼レフカメラならFlickr有利か
ここまでをまとめると、以下のようになります。
Flickr:解像度の制限はないが、容量は1TB
Google Photos:容量の制限はないが、解像度は16メガピクセル以下
保存できる容量と解像度の関係を考えると、Flickrは一眼レフカメラの写真を保存するのに適していそうです。Google Photosでは、一眼レフカメラで撮影した写真を保存していくには、自動でリサイズされてしまうのを受け入れるか、あるいはお金を払って容量を追加する必要が出てきそうです。
一方でスマートフォンで撮影した写真を保存するのであれば、Google Photosも良さそうです。余計なことを考えなくても、純正のアプリを設定しておけば、撮影した写真を次々と容量無制限のクラウドにアップロードしていってくれます。解像度の面も心配する必要がないため、一眼レフカメラにおける不満点も無関係です。
Flickrは米国Yahoo!が運営しているせいか、日本のAppStoreからはiPhone用純正アプリをダウンロードすることができません。iPhoneからFlickrにアップロードするには、純正アプリ以外のアプリを使用するか、IFTTTなど連携サービスからアップロード、もしくはPC経由でアップロードすることになります。
そういうわけで、純粋に一眼レフカメラで撮った写真をバックアップするには、Flickrが適しています。ただそれ以外の要素も考えると、写真を撮る端末や目的に合わせてFlickrかGoogle Photosを選択するのが良さそうです(私は二重のバックアップという意味で、両方を使っています)。
一眼レフカメラでもスマートフォンでも、手段はともかく写真を撮る方はぜひ、それぞれ便利な2つのサービスを使ってみてください!
おまけ:Google Photosの「アシスタント」機能
Google Photosには、アップロードした写真をもとに、自動で「クリエイティブ」をつくり出してくれる機能があります。クリエイティブにはパノラマやアニメーション、ストーリーや効果などがあり、非常に面白い機能です。この記事の内容とは少しずれるので、別の記事で改めて紹介したいと思います。
「クリエイティブ」の例