こちらの記事でもお伝えした、簡単なTodoからGTDまであらゆる用途に使えるタスク管理ツール「Toodledo」。
Toodledoとともに強力なツールとなるのが、「第二の脳」としてありとあらゆる情報を貯めこむことができるWebサービス「Evernote」です。
10年前から考えると魔法のように思える2つのツールですが、どうすればうまく使い分けて、連携させることができるのでしょうか。
GTDを行うために、ToodledoとEvernoteをうまく使い分け、かつうまく連携させる方法を長年考えた結果、現在ベストだと思う方法をお伝えします。ポイントは、「ノートリンク」機能でした。
ToodledoとEvernoteの使い分け
2つの素晴らしい生産性向上ツールであるToodledoとEvernote。それぞれに重複する機能や、片方にしかない機能があります。
私の場合は、Toodledoはタスク管理専用、Evernoteはさまざまな情報に管理・蓄積用として使い分けています。
原則としてToodledoには、各種タスクやプロジェクトに関連する情報を置かず、ToodledoではGTDにおけるNext Action(次のアクション)、Project(プロジェクト)、Waiting for(連絡待ち)、Someday/Maybe(いつかやる)および高度2,000m以上のタスクだけを置いて、タスクリストとして使用しています。
一方のEvernoteには、ありとあらゆる情報、資料、メモ、記録などを保存・蓄積しています。
こちらの記事のとおり、Toodledoにもメモやアウトライナー、リストなどの機能があり、Evernoteにも簡単なTodoリストを作成する機能がありますが、これらは使用していません。Toodledoはタスク、Evernoteは情報と、両者を完全に区分してしまうのが簡潔にGTDを行うためには有効だと思います。
なおEvernoteでは、1つのアクションでは終わらないもののプロジェクトとするほどでもないタスクについて、詳細なTodoリストとして利用する場合があります。
GTDの考え方ではタスクについて1つのアクションで終わるところまで分割する必要がありますが、Toodledoであまりに詳細なタスクを管理するのは手間がかかること、Toodledoのサブタスク機能がやや使いにくいことから、あえてEvernoteを利用しているものです。
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このあたりの詳細な運用方法については、後日記事にしたいと思います。
ToodledoとEvernoteをどう連携させるか
タスクリストとしてのToodledoと、情報の貯蔵庫としてのEvernote。この2つをどうやって連携させるかについて、連携方法を思いつくまでの経緯に触れながら考えていきます。
連携させる目的
ToodledoとEvernoteをうまく連携させる目的は、タスクを一覧で見て処理するときはToodledoを見る、Toodledoにあるタスクの詳細な情報・資料を見たいときはEvernoteの該当するノートに飛ぶという、ツールごとの明確な役割分担を行うためです。
この役割分担をきちっと決めておかないと、必要な情報がどこにあるのか分からなくなったり、タスクを漏らしてしまったりする危険性があります。また、タスクや情報を処理する段階において、どこに何を置くかという本質から外れることを考えなくて良いようにするという目的もあります。
明確な役割分担を行った上で双方を運用していくには、それぞれのあり方を決めておくだけでなく、ToodledoのタスクにEvernoteの関係する情報が載っているノートが紐付いているという状態が理想です。ツールの連携という視点からは、双方が同期して動くことが必要だと思います。
もちろん、2つを紐付かせずに、それぞれ個別で運用するという方法もあります。この方法では、ToodledoとEvernoteそれぞれに同じ項目を手動で作り、タスクの状態とタスクの資料にはそれぞれ個別にアクセスする必要があります。この場合、「Toodledoのこのタスクに関係するEvernoteのノートは……」という感じでいちいち探すことになるため、手間がかかってしまいます。
当初はこのように2つを連携させず個別に使用していたのですが、どちらも便利で有用で同じWeb上のサービスとなれば、やはり連携して使用したくなるもの。そこで、どうやれば2つを組み合わせて使えるかを考えました。
ToodledoもEvernoteも、多くのWebサービスにあるような他サービスとの連係機能を持っています。ただし、ToodledoとEvernoteを直接連携させる機能は、それぞれのWebサービス内には実装されていません。
つまり、2つを組み合わせて使うには、何か違う方法が必要というわけです。
IFTTTを使ってみるが……
連携方法を探しながら、いろいろな方法を試しました。Webサービス間の連係で有名なのが「IFTTT」です。IFTTTは「IF This Then That」の略であり、文字どおりあるWebサービスで設定したトリガーが起こったときに、別のWebサービスで設定したアクションを起こすというものです。
これを使えば、Flickrにアップした写真を自動でGoogle Photosにもアップしたり、Twitterでお気に入りに指定したつぶやきを自動でEvernoteに保存したり、Instagramにアップロードした写真を自動でDropboxに保存したりといったことができます。
ただ、IFTTTはトリガーとアクションを結びつけるものであるため、思い描いていたToodledoのタスクとEvernoteの情報を結びつける方法としては、うまく機能しませんでした。
これ以外にもYahoo! Pipesをはじめ複数の方法を探したものの、どれも思いどおりに行きませんでした。
Evernoteのシンプルで有用な機能・ノートリンク
そんなとき、Evernoteには「ノートリンク」という機能があることに気づきました。
これは、クリックするとそれぞれのノートへジャンプすることができる機能です。言い換えれば、ノートそれぞれに紐付いているアドレス(URL)を利用するわけですね。
この機能を使えば、多数のノートに対する目次ノートを作って、Evernoteの膨大なノートを整理することもできます。
いろいろなサイトを見ながらToodledoとの連携方法を探していて、これも便利な使い方だな~と思っていました。
……それぞれのノートに紐付いたアドレス……これは使えるかも……!
というわけで結局たどり着いたのは、実に単純な方法ですが、Evernoteから関係するタスクのノートリンクをコピーして、Toodledoの各タスクにあるノート欄に貼り付けるというものでした。
ノートリンクの使い方
Evernoteにおけるノートリンクの取得方法と、Toodledoでの活用方法を説明します。
まず、Evernoteからノートリンクを取得する方法についてです。
Evernote Webの場合
Evernoteの左カラムに並ぶノート一覧のうち、ノートリンクのアドレスをコピーしたいノート(Toodledoのタスクと紐付けたいノート)上で右クリックします。 ここで、右クリック時に表示されるメニューのうち、「クリップボードにノートリンクをコピー」を選択します。
新しいEvernote Webの場合
新しいEvernote Webの場合は、右上の丸三つアイコンをクリックして、「ノートリンクをコピー」します。
Windows / Macアプリケーション版の場合
アプリケーション版では、ノートを右クリックして選択する項目が、Web版の「クリップボードにノートリンクをコピー」から、アプリケーション版では「クラシックノートリンクをコピー」という名前になっています。また、アプリケーション版からコピーしたノートリンクは、原則としてアプリケーションでノートを開くURLスキームになるようです。
いずれの場合でも、これでノートリンクがクリップボードにコピーされました。
そして、このノートリンクを、Evernoteのノートと関連付けたいToodledoにおけるタスクのノート欄に貼り付けます。
これで完成!
これによって、Toodledoのノート欄にEvernoteの関係するノートへのリンクが設置され、Toodledo上でリンクをクリックするだけで、タスクに関係するEvernoteのノートを見ることができます。
かなり難しく考えていたのですが、最後はとてもシンプルな方法で、思っていたことを実現できました。これで、2つの強力なツールを組み合わせて使っていくことができます。
まとめ
以上、ToodledoとEvernoteの使い分けと、一番簡単で便利なノートリンクによる連携方法の紹介でした。
いろいろな方法を試してみましたが、結局毎日繰り返していくことなので、シンプルな方法が一番ですね。このノートリンクを使った連携方法によって、ToodledoによるGTDにEvernoteを組み合わせ、より安定し充実したGTDをこなしていくことができます。
EvernoteとToodledoをご利用の方は、ぜひお試しください!
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