上賀茂神社の近くには、究極のさば煮が食べられるお店「今井食堂」さんがあります。
缶詰や家庭料理でもよく食べられるありふれたメニューであるさば煮。テレビなどで取り上げられることもある今井食堂さんのさば煮ですが、今井食堂さんは「食堂」とはいえども、ほぼこのさば煮だけを出して、大繁盛しているお店です。
ここまで名物メニューになるさば煮とはいったいどんなものなのか、今井食堂さんに行って食べてきました。
上賀茂神社や京都産業大学に近い、歴史ある「今井食堂」さん
今井食堂さんは上賀茂神社の近くにあるにある、「さば煮」で有名な食堂です。 お店の近くには京都産業大学があり、もともとは大学に通う学生向けの学生食堂としてスタートしたようです。
やがて、お店の看板メニューであったさば煮がメディアで取り上げられたりすることで有名になり、上賀茂神社を訪れる観光客も立ち寄るようになりました。
さば煮と言う一般的なメニューでこれほどまで名前が知られるようになった今井食堂さん。果たしてどんなさば煮が食べられるのか、ワクワクしながらお店を訪ねました。
今井食堂さんの究極のさば煮定食
そんなわけで今井食堂さんに到着。 食堂と歌っているだけあり、お店は両側の壁に沿ってカウンターが並ぶだけのとてもシンプルな作り。しばらく前に改装されたようですが、それでも学生食堂らしい趣があります。
メニューは名物のさば煮定食と、サービス定食、チキンカツ定食の3種類のみ。
全員が大きなさば煮がつくさば煮定食か、小さなさば煮とチキンカツやおかずがつくサービス定食のどちらかを注文していました。
私もせっかくなのでさば煮オンリーのさば煮定食を注文。お茶をいただきながらしばし待ちます。
店内には昔のお店の様子や、テレビに出た時の様子の写真が飾ってあります。学生食堂としてのウェイトが高かった昔は、メニューをさば煮中心として割り切っている現在とは違い、さば煮以外にもたくさんのメニューがあったようです。お店のつくりをはじめ、この空間のいろいろなものから歴史を感じますね……。
そうこうしているうちにさば煮定食が到着。
さば煮定食は、さば煮と味噌汁、そしてご飯とおつけものと言うとてもシンプルな定食です。
まずは名物のさば煮から。 甘辛く炊かれたさばは3日間じっくりと煮込まれているようで、軽くお箸を入れただけでほろほろと崩れます。さばの脂と甘辛い濃厚なタレが絡み、絶妙なうまさです。
さば煮自体はありふれたポピュラーなメニューで、普通に想像する味の方向性と大差ありません。それでも、特別なことをしない家庭料理の路線のままここまで極められたさば煮は生まれて初めてです。これまでに食べたことがない究極のさば煮だと感じました。
味付けの方向性を書いておくと、醤油、酒、みりん、砂糖といった、家庭料理や缶詰とも変わらない一般的なものです。特別に凝った仕掛けはありませんが、定番中の定番、大衆のメニューを究極まで極めたさば煮といった印象でした。いや、すごいさば煮です。
この定食では、さば煮だけでなく味噌汁もキーポイントです。うす味で出汁のきいたお汁の中にたくさんの大根や油揚げが入っており、もう1つのおかずとして成立しています。一汁と一菜を兼ね、冷えた体を温めてくれる存在です。(伺ったのはまだ寒い時期でした。)
さば煮、ごはん、みそ汁、たまにお漬物と、それぞれをローテーションしながらいただく、大変満足度の高いさば煮定食でした。
なるほど、このさば煮が有名になるのもよく理解できました。また近くに行った際は、さば煮を食べに行きたいと思います。
まとめ
以上、究極のさば煮が食べられる今井食堂さんでした。
お店の歴史と同じく、いい意味で年季の入ったさば煮は、ここでしか味わえない一品です。
上賀茂神社にお参りがてら、今井食堂さんでさば煮を食べてみませんか。
余談ですが、さばの缶詰ではこのシリーズが好きです。